幾千もの星たちが己の誇るように輝いている美しい星空の下で。

人々は一生心に残るであろう奇跡を目の当たりにした。

双方に輝く、二つの月。

それが一つに重なり合った時、世界は白い光に満たされる。




歌え舞え、世界に息吹を与える片翼たちよ

空が澄み、風が子守唄を奏でるのならば、背は華のために

世が紡いでゆくは数多の語り手

飛べ咲けよ、彼方へと続くは夢路の果てへ




誰かが口ずさんだのはいつか忘れられたはずの古歌。

その人物は歌い終えた直後、口元に微かな微笑みを浮かべながら言った。

「さあ…もうすぐはじまる。幾夜も待ちわびた、伝説の時が」

全てを巻き込んで、どこまでも。





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